M2086●江戸和本●尚倹撮要

●江戸和本●尚倹撮要 【判型】大本2巻2冊。縦234粍。 【作者】戸田養恬（ヨウテン、戸田琴山）作。 【年代等】享保18年12月自序。享保18年12月、鳳山玄子跋。明和7年3月、戸田居正（予章賤士）序。天明7年11月、源照（明存甫）跋・刊。刊行者不明。 【備考】分類「経済・教訓」。倹約の意義や倹約と吝嗇の違い、倹約実践の心得を、和漢諸書から引用したり、和漢人物の故実を紹介しながら説いた書。上巻では、巻頭で、倹約とは「誠の道にしたがひ、つゞまやかにして奢侈をなさず、財を用るに、無益の費（ツイエ）を省き、人のついえを思ひはかりて、損失を施さず、義を以て事を制し、礼を以て心を制し、用ゆべき理にあたりてもちひ、用ひまじき理に当りては、いかにわが欲しこのむ事にも用ひず、与ふべきすじめと親戚・朋友・困■（糸+我）の人を救ふに、分に応じて財を惜まず、万事奢を制するのたぐいをいふなるべし」と具体的に示す。続いて倹約と吝嗇の違い、さらに、上は天下国家から下は家庭におけるまで倹約の重要性と意義を縷々述べる。また、四民ともに実践すべき指針として収入の「四分の三」で暮らし、その余剰を蓄積して吉凶不慮の変や冠婚葬祭等に備えるべきことを勧め、さらに借財の危険、分限よりやや控えめの生活、親類付き合いや客人接待等にも言及する。また、下巻では、倹約・奢侈をめぐる和漢の事例や撰作年代に近い享保年間の実例などを多く掲げて、本書で展開する倹約論の証左とする。 ★原装・題簽付・状態概ね良好（所々朱筆、また、鉛筆書き数ヶ所あり）。記名なし・蔵書印なし。比較的稀書（全国に所蔵10数カ所（国文学研究資料館DB））。★【参考価格（初出品時の相場）：某古本屋で、15,000円】。 ◎この商品はメルカリ「和本倶楽部」と個人HP「往来物倶楽部」のみで販売しているものです。それ以外のショップは全て詐欺です。ご注意ください。

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